うつ病を経験された方。
今も治療中の方。
うつの辛さ、言葉には表せないほどしんどいですよね。
私もうつを経験しました。
正直、うつを経験するまでは憂鬱な気分が続く程度、大したことはないと軽く見ていました。
ですが実際なってみるとかなりしんどく、完全に思考も動きも停止に近い状態となりました。
当時は何もする気が起きず、寝たいけど不眠恐怖があったので昼間は寝ずに耐える日々でした。
他にすることもなく、ずっと大したことのない何かを考えて過ごしていた気がします。
過ごしていた気がします、というのは明確なことを覚えてないのです。
何をしていたかとかは記憶に残っていますが何を考えていたとか覚えていません。
それだけ脳がたいして働いていなかったのでしょう。
今回ご紹介したいのはうつ気分の時に筋トレすると割といい、というお話です。
うつ病に筋トレをおすすめする理由
うつ病とは単なる気分的ものではなく、何らかの脳の障害によって引き起こされる病気です。
様々なパターンと説がありますが一説によると脳のセロトニンが不足した影響でうつになるとされています。
セロトニンとは別名幸せホルモンとも言われるくらい重要なホルモン。
セロトニンが日中分泌されると夜にはメラトニンになり、眠りにつきやすくなるとされています。
うつ病でセロトニンが不足するということは夜に十分なメラトニンが出ず、睡眠障害を引き起こすということです。
手っ取り早い話、この幸せホルモンであるセロトニンをガンガン出せばうつ病は治る・・・とまでいかなくても症状を軽減することができるかもしれません。
セロトニンは運動することで分泌を促すことができます。
それと朝、日光を浴びることでセロトニンが増えるともされています。
さて運動でセロトニンを増やすにはどんなものが有効か。
簡単なものはリズム運動です。
ウォーキング、散歩やジョギングといった一定リズムの運動。
もっと簡単なものだと噛むという行為もリズム運動になります。
これなら日常的に取り入れられそうですね。
ですが今回もっともおすすめしたい運動というのが筋トレ。
筋トレはどんな運動よりも最速で結果が出る運動。
というのもウォーキングなどの有酸素運動では現状維持か少しずつ痩せて行くと思います。
ですが筋トレというのはトレーニングをした直後にまずパンプアップ。
みるみるうちにスタイルが変化していきます。
もちろん運動ですのでセロトニンも分泌されますしテストステロンも出ます。
テストステロンは主にやる気や自信に繋がる重要なホルモンです。
といってもうつっぽい気分の時に筋トレをする気には慣れないと思います。
まずは筋トレをするとこれらの効果があることを覚えてください。
筋トレはハードでなくてもいい
2017年に発表された論文では筋トレを行うことで不安感が軽減できるとされています。
その頻度やトレーニング内容は大きく影響せず、平均的に週2、3回程度の筋トレで十分効果があるとのこと。
とりあえず筋トレをしていると気分は上向きになり、抑うつ状態を軽減できるということです。
これが非常に重要です。
筋トレなんてやる気が起きないと思ったらまず何かちょっとした運動をしてみてはどうでしょう。
例えば屈伸運動でもいいと思います。
屈伸運動なんて言い換えればスクワット、十分すぎる筋トレです。
ちょっと何かをやるととある心理が働き本腰を入れて活動できるようになります。
これをベビーステップと言います。
小さい目標、とりあえず立ち上がってみるとか、屈伸してみるとかに設定してみてそこから徐々に目標を大きくしていきます。
先ほども書いたように抑うつ気分を軽減させるのに回数や日数はあまり関係ありません。
なのでちょっとした運動だけでも十分効果を発揮できると思います。
これならベビーステップを使ってちょっとした運動ができるでしょう。
このベビーステップ効果は結構バカにできなくて勉強や仕事でも効果を発揮します。
ぜひお試しください。
気持ちに向き合って筋トレする
最初のうちはベビーステップを使ってなんとかやってみることをおすすめしています。
慣れてくると筋トレを習慣化できると思います。
やるのはめんどくさいけど、日課だし。みたいな感じで十分です。
なんとなく筋トレを続けて行くというのもつまらない。
そもそもなんで筋トレを始めたんでしょうか。
痩せたい?かっこいいカラダを手に入れたい?
違いますよね。
抑うつ気分を解消したい
からです。
筋トレをする前、した後で気分がどのように変化しているか考える必要があります。
筋トレをやる前は=だるい
筋トレ後は=疲れた、達成感がある?
微妙な気持ちの違いを感じ取り、次に筋トレをする糧にすることで筋トレのやる気をあげることができるはずです。
私の場合はうつを発症する前から筋トレをしていました。
うつっぽくなった時、筋トレをすることもかったるいと感じていましたが日課であったので重い腰を上げて筋トレをしていました。
3回くらいしてると1セット2セット・・・とやらないと気が済まない。
そしてやりきった時に達成感と適度な疲労感でいい気分になりました。
この気持ちに気がつき、うつっぽくても無理のない範囲で筋トレを続けてどん底には行かずに踏みとどまっていたと思います。
筋トレをすると食べ物にも気を使う
筋トレをしていると必然的に食べ物にも気を使うようになると思います。
痩せるためやもっと力を出すためなどなど。
筋トレといえばバナナ、卵と色々思い浮かべると思いますがこれらはうつにも効くものが多いのです。
詳しくはうつ病?抑うつ気分の時に効く食べ物で紹介しています。
うつにいい食べ物とは簡単にいうとセロトニンの分泌を手助けするような食べ物。
トリプトファンと呼ばれるアミノ酸がいいとされています。
バナナや乳製品、大豆製品に多く含まれていますので筋トレの効果を最大限に引き出す食べ物を摂ろうとすればトリプトファンを多く取ることができて結果的にうつを軽減させる可能性があるのです。
またトリプトファンはサプリメントでも摂取することが可能です。
トリプトファンはセロトニンの分泌、そして夜にはメラトニンの分泌に作用するので寝付きをよくする働きもあります。
サプリメントで摂取する場合は午前中に飲んでおくと寝付きをよくする働きも期待できるでしょう。
運動は最大のストレス発散行為
カラダを動かすというのは人間の基本原理に乗っ取った活動です。
運動を行うことで体、脳に溜め込んでいたストレスを発散することができます。
酒を飲むよりもはるかにストレス発散効果が高いです。
余談ですが嫌なことがあって酒を飲んで忘れようとすると、酒の影響で逆に記憶を定着させるという研究があります。
嫌なことを忘れようと飲むのではなく、嫌なことを紛らわすという感覚で飲むのがいいようです。
うつっぽさがなかなか抜けないという方は早めに病院へ。
すでに通院されている方は医師指示のもと、治療を続けましょう。
徐々に良くなるケースがほとんですが人によっては突然気分が晴れることもあります。
止まない雨はない、じゃないですが必ずよくなるときはくるはずです。
それまで休息も含め自分でできることをめいいっぱいやりましょう。
自分へのお疲れ様という気持ちをお忘れなく。